house M

設計事務所を営む夫婦と幼い娘、1匹の猫が暮らす床面積32坪の小さな住宅兼設計事務所です。限られた建ぺい・容積率の中で事務所としての機能と住宅としての快適さを両立させるため、プライベートを確保しながら狭さを感じない解放感のある空間が必要でした。そこで、あまり明確な仕切りを設けず様々な「抜け」を意識して空間を設計。建物中央の高さ2mの箱と天井の間に出来た50cmのキャットウォーク。中央の階段の上の吹き抜け。南面に広がる吹き抜け。それぞれに設えたハイサイドライトやトップライト、大屋根からぽっこり飛び出したドーマー窓から、光がやわらかに差しこみます。家族や猫はこれらの“抜け”の間に出来た各室を行き来し、別々の場所にいてもつながりを感じながら生活することができます。このおおらかな生活空間を連続した梁に支えられた大屋根が包みます。大屋根は正面に対して深く低く構えることで外観の圧迫感を抑え、鹿児島の厳しい日差しや雨から建物を守り、内外のバッファとしても機能しています。

data / 竣工 2020.07 / 施工 (株)秀成 / 鹿児島県鹿児島市 / 住宅 / 新築 / 延床面積 107.23m2 (32.40坪) 写真 : インフォマーシャル